ここ
蹄洗場での手入れ中に、
大変な事のひとつに、
人間でいうと 「 蚊 」 の様な存在にあたる、
「 サシバエ 」 と呼ばれるハエがいます。
そのハエがお馬さんたちの血を吸おうと寄ってくるのですが、
人間が蚊に襲われているときと同様に、
お馬さんたちも戦います。
今日はそんな戦いの中から、
サシバエ VS サラブレッド
の模様をお伝えします。
今回、戦っているのはサラブレッドの
キンタロウ
すでにこわい目をしていますね。
後肢を振ったり、
体を曲げて口で攻撃したりと、
あの脚、この口を駆使し、がんばって戦っているキンタロウの横で、
あの脚、この口に巻き込まれない様に、
僕はお手入れをしています。
そんな中、キンタロウに最大のピンチが訪れました。
首すじにハエ。
「 これは届かんやろう 」 というサシバエ渾身のポジショニング。
その時、
「 自分では無理 」 と、判断したキンタロウ。
必殺技 とってもらう
を選択し、サシバエが止まる首すじをぼくの方に差し出してきました。
「 こういう時はカワイイのう 」 と言いながら、
キンタロウの首すじのサシバエをバシッと叩きました。
が、逃げられました。
それでも、喜ぶキンタロウ。
届かないと判断すると、どんどん
「 ここ!ここ! 」 と、とってほしい場所を差し出してきます。
その度に、
えいっ !
やぁ !
と、ハエをめがけてバシっ!!と叩く僕。
でもですね、
あんまり当たらないんですよね。
キンタロウだけを叩いている様な感じになって来たので、
「 ごめんごめん ♪ 」 と言いながら、
お手入れを終えて馬房に連れて行きました。
それでも、
一緒に戦ったということに、
ものすごく喜んでくれるキンタロウ。
鼻でモソモソと感謝してくれました。
やっぱり一人で戦うよりも二人で戦う方が、
お馬さんにも感動がある様です。
みなさんも、お馬さんたちによる
「 とって! 」 のアピールの時にとってみてください。
きっと、ものすごく喜んでくれると思います。
そんな風に、
誰かのために何かをする歓びを、お馬さんを通して、
得てみてください。
それでは、今日も素敵な一日を ♪